※パーティメンバーとフレンが一緒にいます
そして、エンブレ攻略本ネタバレです
「なんだか、ユーリが機嫌悪いです」
「あ、やっぱり! そう思ってたの、僕だけじゃないんだね」
「どうせ、おっさんがなんかやらかしたんでしょ」
「え!? ちょっ、リタっちひどくない!?」
「日頃の行いよ」
「……ふふ、おじさまは無関係だと思うわ。だって、機嫌が悪くなったのは酒場で声をかけられてからだもの」
「あー、酔っ払ってたあの男の人?」
「そうよ」
「でも声掛けられただけで普通機嫌悪くなるかな? だってユーリだよ? リタならともかく」
「うっさい! うりゃ!」
「い、痛いよリタぁ〜」
「あんたも日頃の行いよ!」
「まあまあ、リタ、落ち着いてください」
「……とりあえずそのあたりが知りたいなら、ここに専門家がいるわね」
「専門家?」
「ええ。で、どうなのかしら」
「どう、とは?」
「酒場で声をかけられただけで青年の機嫌が急降下な理由について、見解を述べてちょうだいな。青年の親友くん」
「そうです、フレンなら知ってますよね! ユーリがどうして怒ったか!」
「僕はユーリが何と声をかけられたか知りませんから何とも……ただ、普段のユーリなら、声をかけられて怒るというのはありませんね。むしろ一緒になって楽しみそうなんだけどな」
「……だ、そうよ」
「誰か、ユーリがなんて言われてたのか聞いてました?」
「僕聞いてない」
「おっさんも聞いてないわねえ」
「残念ながらあたしも」
「わたしもです」
「ジュディスは?」
「聞こえたわよ。全部じゃないけど」
「さすがはジュディスちゃん! で、なんて言ってた?」
「お姉ちゃんがどうとか言ってたと思うわ。確かね」
「……ああ、そういうことですか」
「え?」
「何よ、心当たりあるわけ?」
「どうやらその男、ユーリの逆鱗に触れたみたいですね」
「逆鱗?」
「ええ。……確か、ユーリが騎士団を辞めて少しした頃ですね」
「何かあったの?」
「あったというか。ユーリが下宿している宿屋は知っているね?」
「知ってるわよ。下町のでしょ」
「そう。その1階は酒場になってるんだけど、一時期、あそこにすごい美女が出入りしているっていう噂が立ったことがあるんだ」
「美女っ!?」
「……おっさん、その伸びきった鼻の下切って短くしてあげるわよ」
「わー! リタ、本当に呪文唱えちゃだめだよ!」
「あはは……。まあ、とにかく下町中で噂になって」
「どんなひとだったんです? フレンは会ったことあるとか?」
「会ったことがある、どころじゃありませんね。もともと一緒に暮らしてたんですから」
「ど、同棲……っ!」
「おっさん黙れファイアーボール!」
「うわあリター!」
「いい気味よ。これで静かになるわ」
「そうね。話を続けてもらえるかしら」
「……ああ、ええと……噂になった美人のことだったか。その"彼女"、実は黒髪長身だという噂だったんだ」
「黒髪?」
「で、背が高い……」
「美人、です?」
「そう。長い髪をなびかせた、とんでもない美人」
「……視線があっち見ちゃうわね……」
「フレンと一緒に暮らしてた黒髪長身ていったら、僕一人しか思いつかない」
「僕も、一緒に暮らしたことがある人間なんて一人しかいないんだけどね」
「確かにきれいな顔してるものね。当時はまだ十代後半?」
「ああ」
「なら、さぞかしきれいな女の子に見えたでしょうね。後ろ姿とか」
「最初は本人も知らなかったんだけど、それが自分のことだって気づいてね。大騒ぎしたあげくに噂はきれいさっぱりなくなった。おかみさんは幻とはいえ、看板娘がいなくなったって残念がっていたけど」
「……おかみさん、強いわね」
「はい。さすがです。……あっ」
「どしたのエステル? ていうかその納得もどうかと思うよ。でもとりあえず、ユーリがお姉ちゃんて言われて怒ったっていうのは」
「トラウマだ。酒場でなくても、女に見られることは嫌がるよ。あんな性格だけど、見た目のせいで小さい頃から間違われることは多かったし」
「そりゃ、逆鱗ね。確かに」
「……ていうかあの、フレン? ユーリがものすごい顔でこっち見てますけど……」
「あー、逃げた方がいいかもしれませんね」
「何つらっと言ってんのよ! 自分はあいつに勝てるからいいと思って!」
「ってうわぁ! ユーリすっごい怒ってるー!」
攻略本見た時はなんて素敵な公式設定だと思いました
[2008.11.12/2008.11.23 log]