頬をぶーっと膨らませた古代種(子どもくさい)が、ぽいぽいと雪玉を投げてくる。無言で。
おかげさまであまり近寄れないレノは、雪玉が届かないあたりでその様子を適当に眺めている。無言で。(下手なことを言うと5個ぐらい合体したでかいやつがより遠くまで飛んでくる。)
何でそんな都合よく雪玉があるのかといえば、それは古代種自身がひたすらにぎにぎと作りまくったからで、何でにぎにぎしまくったのかといえば、それはレノが彼女を大幅に待たせたから。つまり全面的にレノが悪いのであって、古代種が悪いわけではない。そのくらいはいちおう、レノにもわかっている。だからこそ彼女に投げつけられた雪玉を投げつけ返すというまねは決してできやしない。(正直倍返しされるのも怖い。)
とりあえずその作るにいいだけ作った雪玉を全部投げれば、彼女の気も静まるだろう。そう思って、投げ終わるのを待っていた。それはいつになるかわからなくて、雪の中、ただ待っているのは寒くて寒くて勘弁してほしいけれど、ここは待つ以外の選択肢がない。
我ながら気が長くなったもんだ! レノは心の中だけでたくさん笑う。何でこんなにこの女を気に入ってしまったんだろう、自分は!
恋人っぽく
[2007.1.9 執筆/2007.2.21 加筆]